石川慶監督×広瀬すず主演『遠い山なみの光』の追加キャストとして、二階堂ふみの出演が発表され、併せて場面写真が解禁された。
2017年にノーベル文学賞を受賞し、「日の名残り」「わたしを離さないで」など、映画化作品でも非常に高い評価を受ける作家カズオ・イシグロが、1982年に綴り、王立文学協会賞を受賞した⻑編小説デビュー作品「遠い山なみの光」。自身の出生地⻑崎を舞台として繰り広げられる本作は、戦後間もない1950年代の⻑崎、そして1980年代のイギリスという、時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解いていくヒューマンミステリー作品。監督を務めるのは石川慶。主人公の悦子を務めるのは、抜群の演技力と表現力で映画・ドラマと幅広く活躍する広瀬すず。
今回追加キャストとして、悦子がまだ⻑崎にいた頃に出会った謎多き女性、幼い娘と暮らす佐知子役で二階堂ふみが出演することが発表された。イギリスで暮らす悦子の夢にたびたび登場するこの女性と悦子の間には、いったい何があったのか――。映画『ヒミズ』(2012)では第68回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞、『私の男』(2014)、『翔んで埼玉』(2019)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞、『月』(2023)で第97回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞。第76回エミー賞で史上最多18部門を受賞し、先日ゴールデングローブ賞へのノミネートも発表されたばかりのドラマ「SHOGUN 将軍」にも出演するなど、主演・助演、そしてフィールドを問わず確かな演技力で存在感を放ち活動の幅を広げている二階堂ふみは、本作が石川組への初参加となる。
併せて、本作の場面写真が初解禁された。広瀬演じる凛としたイメージの悦子と、二階堂演じるモダンな女性・佐知子のコントラストが際立つ場面写真が到着した。広瀬すずと二階堂ふみ、共にNHK紅白歌合戦の司会を務めるなど国⺠的な人気を誇るふたりが、戦後混乱期の⻑崎に生きる対照的な2人の女性を繊細に演じる姿に期待が高まる。
二階堂ふみ コメント
この作品に参加させて頂き、改めて、当時の女性たちが何を抱えて生きていたのかを、登場人物を通じて感じていくような経験でした。
石川監督はじめ素晴らしいスタッフの方々とご一緒できたこと、とても光栄に思います。
石川慶(監督)コメント
ネタバレになってしまうので、なかなか役の話ができないのがもどかしいのですが、二階堂さんに演じてもらった佐知子は、この映画の登場人物としても、この時代に生きた女性としてもひときわ異彩を放つ、非常に重要な役です。鮮烈な印象を残す必要もありながら、高い抽象度を求められる困難な役でしたが、二階堂さんの役に対する、そして映画全体に対する理解度には毎シーン驚かされました。
今、編集室で、二階堂さんが放つその異彩が、いかにこの映画を彩り豊かなものにしてくれているかを実感しています。そしてなにより、広瀬すず、二階堂ふみという現代日本映画界の最高峰のふたりが、同じフレームにおさまっているのを見るだけでも、震えるような感動を覚えます。早く、みなさんとこの感動を共有できるよう、もう一息がんばります!
『遠い山なみの光』は2025年夏に全国で公開
監督・脚本・編集:石川慶
出演:広瀬すず、二階堂ふみ
配給:ギャガ
©『遠い山なみの光』製作委員会