新人作家の文壇下剋上エンタテインメント『私にふさわしいホテル』の本編映像が解禁された。
話題作を次々と発表してきた柚木麻子のいちばん“危険な”作品ともいえる『私にふさわしいホテル』を映画化した本作。新人賞を受賞したものの、大御所作家・東十条宗典の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった文学史上最も不遇な新人作家・加代子が文壇への返り咲きを狙う文壇下剋上エンタテインメント。主人公・加代子を演じるのは『さかなのこ』で新たな魅力を発揮し、俳優、アーティストとして様々な分野で活躍するのん。監督にはテレビドラマ、映画、舞台とあらゆるジャンルでヒット作を生み出し、社会現象を作ってきた堤幸彦監督。初タッグの2人が作り出す文壇下剋上エンタテインメントが誕生する。
今回解禁された本編映像では、バーで偶然鉢合わせた加代子(のん)と東十条(滝藤賢一)は、遠藤(田中圭)が裏で自分たちの小説を酷評しているところを目撃する。屈辱を感じた2人は、遠藤への復讐を決意し、手を組むことに。遠藤が唯一こだわっているのは、子供たちにサンタクロースを信じ込ませること。その事実を知った加代子は、「サンタクロースなんて存在しない」と子供たちにバラすという、なんとも大胆な作戦を企てる。あの東十条でさえ、「君は性格が悪いな」と言わしめるほどだ。
トナカイの格好をした加代子とサンタクロースの格好をした東十条は、遠藤の留守を狙い子供たちのいる部屋へ向かう。しかし期待とは裏腹に、「何かご用ですか」と子供たちの反応はかなり冷静だった。加代子は一生懸命演技をして部屋の中に入れてもらえるようにいうが、「知らない人を中に入れてはいけないと言われているのだよ」とあしらわれる。加代子は「知らない人じゃないでしょ?みんな大好きサンタさんだよ?」と必死に演じるが、「去年のサンタさんとは随分違うんですね」と皮肉たっぷりに返す。
東十条もフォローを入れて、オモチャをプレゼントしようとするが、「去年のサンタさんは外国人のおじさんで太っていて、お芝居ももっと上手でしたよ。もしかしてお部屋を間違えてるんじゃないですか?パパがこんな大根役者を雇うはずがないです」と痛烈なダメ出しを言い放ち、「知ってるよ、サンタはお父さんなんでしょ?」と妹も核心の突く一言。「でも私たち、パパを喜ばせたいから、信じているふりをしているんだよ。パパには夢見させてあげたいから。それが子供の務めだから」と大人顔負けの言葉を放つ。そこに遠藤が帰宅し、2人は慌てて逃げ出し、計画は見事に失敗に終わるのだった。まさに堤監督らしいコメディータッチで描かれた本作は、テンポの良い掛け合いと意外な展開で観る者を引き込む。また、のんと滝藤賢一のクリスマスコスプレ姿にも注目だ。
本編映像
『私にふさわしいホテル』は2024年12月27日(金)より全国で公開
監督:堤幸彦
出演:のん
田中圭、滝藤賢一
田中みな実、服部樹咲、髙石あかり/橋本愛
橘ケンチ(EXILE)、光石研、若村麻由美
配給:日活/KDDI
©2012柚木麻子/新潮社 ©2024「私にふさわしいホテル」製作委員会