『君の忘れ方』の公開記念舞台挨拶が1月18日（土）に新宿ピカデリーで行われ、坂東龍汰、西野七瀬、南果歩、作道雄監督が登壇した。

本作は、“死別の悲しみとどう向き合うか”をテーマに、恋人を亡くした構成作家の⻘年が、悲嘆の状態にある人に寄り添う「グリーフケア」と出会い、自らと向き合う姿を描いたヒューマンドラマ。本作で初めての映画単独主演を務めるのは、若手実力派俳優として振り幅の大きい演技で存在感を発揮している坂東龍汰。映画、ドラマ、CM、舞台と八面六臂の活躍をみせる西野七瀬がヒロインを演じる。監督・脚本は、国際映画祭で数々の賞を受賞し、第79回ヴェネチア国際映画祭VENICE IMMERSIVE部門の正式招待を果たしたVRアニメーション『Thank you for sharing your world』ほか、映画『光を追いかけて』や『アライブフーン』の脚本を担当した作道雄。

撮影中には「客観性を排除しながらの向き合い方だった」という坂東は「昴と同じように、僕自身も心がメンタル的に落ちる瞬間もあったし上がる瞬間もあったり。旅に一緒に出ている感覚になりました」と撮影の日々を振り返った。

その撮影現場での様子について「美紀が昴の前に現れるときは、昴が無意識で呼んでいる、必要としているときもある。昴のことを見ているのは、自分のことが原因で落ちてしまっていると感じていました」と語った。

坂東について、作道監督は「本当に明るくて、周りをポジティブにしてくれる。重たいシーンも撮らなきゃいけない中で本当にありがとうと思っていました」という作道監督に共感しているようにうなずく西野。さらに作道監督は「もっととんでもない人気者になる。彼は唯一無二の俳優になる」と絶賛した。

イベントの終盤では、南から坂東にサプライズで手紙が送られることになり、「え！？」と驚きを隠せない様子の坂東。南からの手紙を受けて「本当にありがとうございます。南さんとロケバスの待機時間で、お互いの話をした時間を覚えていまして」と振り返り、「その時まで不安があったんですけど、その不安な気持ちを救ってくれる言葉をたくさんかけてくれて、昴という人間を最後まで生きれると思いました。南さんの言葉がなかったら演じきれなかったんじゃないかと思っています。ありがとうございます」と涙をこらえながら言葉を振り絞り、「坂ちゃんが息子で幸せでした」と改めて伝えた。

「素敵なものを見させてもらえたのがすごく嬉しい。映像の中の親子のシーンも大好きで、実家に帰ってきた感が“分かる”と思った」という西野は「お二人がしゃべっている雰囲気が好きだったのでほっこりさせてもらっていました」と振り返った。

また、坂東は「この映画は大切な人を亡くした人が見ても、これからそういう経験をする人が見ても、見終わった後に温かい風が心に吹き抜ける映画になったと思います。明るい未来に向かえって、強く生きていこうと思える映画です」と本作をアピールした。

【写真・文／編集部】

『君の忘れ方』は全国で公開中
監督：作道雄
出演：坂東龍汰
　西野七瀬
　円井わん、小久保寿人、森優作、秋本奈緒美
　彩凪翔、ジャン・裕一、みつき愛、早咲、山本修夢、井上奈々、深川澄雄、伊藤修子、山﨑翠佳
　津田寛治、岡田義徳、風間杜夫（友情出演）
　南果歩
配給：ラビットハウス
©2024『君の忘れ方』製作委員会