監督・北野武×主演・ビートたけし―Amazon Original映画『Broken Rage』のメイキング写真が解禁された。

本作はスタンダップコメディアンからキャリアを始めお笑いの頂点に君臨しながら、世界有数の映画監督としても、今なお活躍する北野が、型破りな演出と予測不能な展開で映画界の常識を打ち砕く意欲作。約60分の映画を前半と後半のパートに分け、前半では、警察とヤクザの間で板ばさみになった殺し屋が生き残りをかけて奮闘する骨太のクライムアクションを描き、後半は前半と同じ物語をセルフパロディという手法を使ってコメディタッチで描き出す。

約60分の本作の前半では、警察に捕われた“凄腕”殺し屋・ねずみ(ビートたけし)が、釈放を条件に刑事・井上(浅野忠信)と福田(大森南朋)と手を組み、覆面捜査官として裏社会に潜入する骨太のクライムアクションを描き、後半は前半と同じ物語がセルフパロディという手法を使ってコメディタッチで描かれる。解禁されたメイキング画像では、殺し屋役のビートたけしや、麻薬売買を取り仕切るヤクザの親分・金城役の中村獅童、その若頭・富田役の白竜らが集結した撮影現場を映し出し、北野作品らしいアウトローな雰囲気が垣間見える。

一方で、笑いを堪えきれずに役者陣が笑顔を覗かせる一枚や、北野組常連の浅野が白目を剥いた衝撃的な一枚は撮影現場で“笑い”が生まれる瞬間が切り取られ、北野監督が後半のセルフパロディでコメディアンとしての手腕を遺憾なく発揮していることがうかがえる。

これまでの映画の概念を覆す本作について北野監督は「パロディ映画を作る時は、基本的にみんながよく知っている映画が元にならないといけない。でも、それだと自分の作品にならないので、たたき台となる作品から自分で作ってみた。すごい冒険的で、とても苦労したけど、実験映画だと思って楽しんだから今は『まあいいか』って思っている」と、長年のキャリアを持つ北野にとっても新たな試みであることを明かしている。

第82回ゴールデングローブ賞で助演男優賞を『SHOGUN 将軍』(24)で受賞した浅野は「現場に行くと何が正解か分からないような状態だったし、現場で新しい空気が生まれるんです。それが面白いと同時に恐怖でした」と挑戦的な本作ならではの緊張感を明かしながらも、「常に新しいことにチャレンジされている監督の姿を見ると俳優として学ぶことが多かったです」と北野監督への敬意を表した。

『Dolls(ドールズ)』(02)、『アキレスと亀』(08)、『アウトレイジ 最終章』(17)、『首』(23)に続き5度目の北野作品への出演となり、浅野と共に体当たりの演技で監督の演出に応えた大森は「現場での緊張感が他の現場と比べて全然違う。特にこの作品では”お笑い”的な要素を担ったので、それに対する緊張感を浅野君と共に日々感じていました」と、“暴力”と“笑い”が入り混じる衝撃作となった本作の撮影の裏側を告白。さらに「生意気ながらも『武さんにもちょっと笑ってほしい』という気持ちで撮影に挑んだんですけど、なかなか出来なくて苦労しました」と語った。

『首』(23)に続き、北野作品への出演を果たした中村は「予想外の展開が起きたシーンも北野監督が『面白いからいいか』って演出を変えるので、現場でハプニングが起きても演技をやめちゃいけない。北野監督もどういうアドリブを入れてくるのか分からないので、いつでもアドリブに対応できるように自分で考えておかなければいけなかったです。本当に今の時代に切り込んでいったある種危険な作品です」とこれまでにない撮影の様子を振り返る。

Amazon Original映画『Broken Rage』は2025年2月14日(金)よりPrime Videoにて世界独占配信
監督・脚本:北野武
出演:ビートたけし
 浅野忠信
 大森南朋
 仁科貴、宇野祥平、國本鍾建、馬場園梓、長谷川雅紀(錦鯉)、矢野聖人、佳久創、前田志良(ビコーン!)、秋山準、鈴木もぐら(空気階段)
 劇団ひとり
 白竜
 中村獅童
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