コロナ禍に笑顔をもたらした“サプライズ花火”のエピソードをもとに生まれた涙と笑いと希望の物語『蔵のある街』の主題歌が手嶌葵「風につつまれて」に決定し、併せて場面写真が解禁された。
山田洋次作品の多くで脚本、助監督を務めてきた平松恵美子監督が、地元である岡山県倉敷市を舞台に、倉敷出身の高橋大輔、MEGUMI、前野朋哉ら豪華出演陣を迎えた映画『蔵のある街』。
「約束じゃ。この街に、でっかくて綺麗な花火を上げちゃる」――昔ながらの街並みを残す岡山・倉敷に住む高校生の蒼と祈一、紅子は小学校からの幼なじみ。ある日紅子の兄で、自閉スペクトラム症のきょんくんが神社で騒ぎを起こす。きょんくんをなだめようと、蒼がとっさに口走った「約束」が、思いがけない波紋を呼び起こし…!主人公・蒼を演じるのは、スタジオジブリ『君たちはどう生きるか』で注目を浴び、映画・TVドラマ等で活躍目覚ましい山時聡真。同じく主人公の紅子には、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」にちどり役で出演、初々しくも確かな存在感を見せる中島瑠菜。倉敷出身のプロフィギュアスケーター・高橋大輔が本作で映画初出演を飾るほか、堀家一希、MEGUMI、前野朋哉ら倉敷・岡山出身者が一堂に集結した。
今回公開されたのは、蒼、紅子と祈一(櫻井健人)、きょんくん(堀家一希)が並ぶ場面と、美術館学芸員の緑郎(高橋大輔)と喫茶店のマスター仙太(前野朋哉)が、蒼や紅子たちを温かく見つめる場面。無謀だと笑われても、厳しい現実にくじけそうになっても、願いを実現させようとにひたむきに突き進む。はたして高校生たちの「本気」は、大人たちを「本気」にさせるのか…。
また、主題歌が手嶌葵の歌う「風につつまれて」に決定した。2006年公開のスタジオジブリ映画「ゲド戦記」の挿入歌「テルーの唄」でデビュー、2011年にもスタジオジブリ映画「コクリコ坂から」の主題歌を担当するなど、数々の主題歌やCMソングを手掛け、聴き手の心を揺さぶる類稀なる歌声で、国内外から高い評価を得る手嶌葵。主題歌に決定した「風につつまれて」は、もともとは高砂熱学工業(株)のCM用に作られた楽曲だったが、同楽曲の作曲を担当し本映画の楽曲も手掛けた村松崇継が、いしわたり淳治が書いた詞を含めて『蔵のある街』にぴったりと重なることに驚き、映画の主題歌として使用することを提案。映画の世界観に高砂熱学も賛同し、思いが思いを繋いでいくように、主題歌への起用が決定した。
平松監督からは「村松崇継さんに「風につつまれて」を聴かせてもらった時の驚きは忘れられません。歌詞が『蔵のある街』のヒロインの心情に重なることは勿論、それ以上に、手嶌葵さんの歌声が、ヒロインの心の揺らめきのようで、ピュアで切なく、しかし確かな未来をつかみ取ろうという思いに溢れていたからです。大変な宝物にめぐり逢えた幸運を今は必然と思い感謝しています。」とコメントが寄せられた。
『蔵のある街』は2025年7月にMOVIX倉敷にて先行公開、8月に新宿ピカデリーほか全国で公開
脚本・監督:平松恵美子
出演:山時聡真、中島瑠菜
堀家一希、櫻井健人、高橋大輔、陽月華、前野朋哉、MEGUMI、林家正蔵、橋爪功
© 2022 映画『蔵のある街』制作委員会