難病により夢を奪われた双子の天才ピアニストの苦難と葛藤と成功の物語――映画『デュオ 1/2のピアニスト』の冒頭映像が解禁され、併せて主演カミーユ・ラザとメラニー・ロベールから日本のファンへのメッセージ動画が到着した。
双子の姉妹クレールとジャンヌは幼い頃からピアノに情熱を注ぎ、父親から指導を受けて名門カールスルーエ音楽院に入学する。ソリストを目指し、2人のキャリアを左右するコンサートのオーディションに向けて練習に励む日々だったが、クレールとジャンヌは自分たちの両手が徐々に不自由になる難病にかかっていることを知る。改めてピアノが人生のすべてであり、かけがえのない大切な存在だということに気づき、絶対に叶えたい夢を2人で掴み取るため、家族に支えられながら自らの運命を変えていく―。プロデューサーは『コーダ あいのうた』(2022)などを手掛けるフィリップ・ルスレ。監督はフレデリック・ポティエ&ヴァランタン・ポティエ親子。双子の姉・クレールを演じるのは、Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』で主人公の親友・カミーユ役のカミーユ・ラザ。双子の妹・ジャンヌを演じるのは、フランスの新星メラニー・ロベール。
今回、冒頭3分半の本編映像が解禁された。物語は、幼い双子姉妹のピアノコンクールのシーンから幕を開ける。「鳥さん蝶さん私と一緒に飛んで…」とおまじないのように口ずさむ双子の妹ジャンヌに姉クレールがそっとかけ寄り、いよいよ2人の出番へ。ピタリと息を合わせて連弾を演奏するが、惜しくも結果は2位。家へと帰る道すがら、父セルジュは仕事を辞め全力で支え、姉妹を“史上最高のピアニストにする”と宣言。クレールが銀賞のトロフィーを車から投げ捨て、皆で大合唱しながら、明日から待つピアノへ捧ぐ日々へと向かっていく。どこまでも続いていくかのような一本道を車が駆け抜けていく姿は、双子姉妹それぞれに降りかかる難病、そこから途方のない壁を乗り越えなければならない道のりを予感させる。
しかし、車に乗っているのは1人でも2人でもなく、家族4人。皆で歌うフランスを代表する歌手シャルル・アズナヴールの「希望に満ちてJem'voyais déjà」は、野望に満ちた若い音楽家の心情が込められており、2人を待つ未来が決して暗闇ではないことを指し示しているようだ。双子姉妹の行く末、そして2人のピアノにすべてを捧げた家族がたどり着く先とは―。
さらに映像には、主演を務めるカミーユ・ラザとメラニー・ロベールから日本のファンへ、キュートな日本語も交えたメッセージも収められている。モデルとして名だたるブランドの広告塔を勤め、Netflix シリーズ『エミリー、パリへ行く』で大人気キャラクターを演じ、瞬く間に日本中を虜にしたカミーユ・ラザ(クレール役)と、フランスの TV ドラマや映画で大活躍中の期待の俳優であるメラニー・ロベール(ジャンヌ役)。同じくフランス出身で、高校時代からの友人であり、ルームメイトとして共同生活も送っていた、本当の姉妹のような存在だという 2人が、本作で双子姉妹役として主演を務める。その関係性あってこそ、双子間の絶妙な空気感や病気、家族、姉妹との葛藤を繊細に表現している。
オフィシャルインタビューで作品の魅力についてカミーユは「病気に打ちのめされても、暗闇を光に変えてすべてを乗り越えることができる。それこそが素晴らしいことなのだと感じています。それに、女優として進歩できたのは、ドラマチックな役柄で、たくさんの準備期間の中で練習をし、ドラマより撮影時間が長い映画という場所に戻ったことは、私にとって大きな収穫でした。この映画は、私をより忍耐強くしてくれたと感じています」とコメント。
メラニーは「彼女たちの物語のもっとも強い側面は、忍耐力だと思います。父親が彼女たちを後押しし、とある栄光に到達しようとした矢先、病魔が彼女らを襲い、倒れてしまいます。でも彼女たちは諦めることもできたでしょうが、苦しみながらも戦い続けました。ピアノは2人の人生にとって重要なものだったんです。私はそこに自分自身を見出すことができるんです。物事がうまくいかなかったらどうするか?といつも聞かれるけど“プランB”はないし、諦めるという選択をしないと答えてきました。とにかく、続けること、プレーすることだけが好きなんです」と語り、2人の俳優人生にとっても励ましのエールのような作品であることを明かしている。
冒頭映像
『デュオ 1/2のピアニスト』は2025年2月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国で公開
監督:フレデリック・ポティエ&ヴァランタン・ポティエ
出演:カミーユ・ラザ、メラニー・ロベール、フランク・デュボスク、イザベル・カレ、エリザ・ダウティほか
配給:シンカ/フラッグ
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