ひとりの女とふたりの男―出口のない三角関係と壮絶な青春を描く映画『ゆきてかへらぬ』の特別映像が解禁された。
本作は大正時代を舞台に、実在した男女3人の壮絶な愛と青春を描いた作品。まだ芽の出ない女優、長谷川泰子は、のちに不世出の天才詩人と呼ばれることになる青年、中原中也と出逢う。どこか虚勢を張り合うふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。その後東京に引っ越したふたりの元を、中也の友人で、のちに日本を代表することになる文芸評論家、小林秀雄が訪ねてくる。偶然ともいえるその出逢いが、やがて3人の運命を狂わせていく――。長谷川泰子役を広瀬すずが演じる。『探偵物語』や『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』の根岸吉太郎監督が16年ぶりにメガホンをとり、『ツィゴイネルワイゼン』や『セーラー服と機関銃』の田中陽造が脚本を手掛けた。
今回公開されたのは、長谷川泰子を演じた広瀬すずと中原中也を演じた木戸大聖が、本作のタイトルの由来ともなっている中原中也の名詩「ゆきてかへらぬ ――京 都――」を交互に朗読で紡ぐ特別映像。「ゆきてかへらぬ ――京 都――」は中也が死の直前に書き上げた詩集「在りし日の歌」に収録された一遍。「あの頃はニ度と帰っては来ない」と題したこの詩は、映画でも描かれる、中也が16歳から18歳まで過ごした京都での青春の日々を感じ取ることができ、まだ何者でもない自分への焦燥と孤独、そして運命の女性・長谷川泰子との出会いを垣間見ることができる。
大正~昭和の文壇で2人の天才に愛され数奇な運命を生きる長谷川泰子を演じた広瀬、泰子との出会いによって才能を開花させ、そして狂わされもした不世出の天才詩人・中原中也を演じた木戸、本作に全身全霊を掛けて挑んだ二人の集大成とも言うべき姿を目と耳で味わっていただきたい。
特別映像
『ゆきてかへらぬ』は全国で公開中
監督:根岸吉太郎
出演:広瀬すず、木戸大聖、岡田将生、田中俊介、トータス松本、瀧内公美、草刈民代、カトウシンスケ、藤間爽子、柄本佑
配給:キノフィルムズ
©2025 映画「ゆきてかへらぬ」製作委員会