直木賞受賞のベストセラーを映画化した『花まんま』のコンセプトビジュアルが解禁された。
2005年、第133回直木賞を受賞した短編集『花まんま』(文春文庫)は、記憶の濃淡を丁寧に語り分けながら、人間の哀しさや温かさを繊細に織り込む巧みな筆致で評価される作家・朱川湊人の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語。初版からおよそ20年を経て映画化される。早逝した両親と交わした「兄貴はどんな時も妹を守るんや」という約束を胸に、たった一人の妹の親代わりとして大阪下町で生きる熱血漢の兄・俊樹を鈴木亮平、まもなくの結婚を控えながら、実はある〈秘密〉を抱えている妹・フミ子を有村架純が演じ、前田哲監督がメガホンをとる。
今回解禁されたコンセプトビジュアルでは、主人公兄妹の心の声とともに、物語の情景がエモーショナルに写し出され、映画『花まんま』の世界への没入感をたのしむことができる。5枚のビジュアルの中では、俊樹(鈴木亮平)が「死んだ両親に代わって、俺が妹を育ててきた。あっという間の30年――」と、大切な記憶に想いを馳せる表情を浮かべ、幼なじみの駒子(ファーストサマーウイカ)がその様子を心配そうに見守るシーンや、俊樹が妹・フミ子(有村架純)とその婚約者・中沢太郎(鈴鹿央士)とともに大学のキャンパスを楽しそうに歩きながらも、「妹が結婚する。2人を心から祝ってやりたい。だけど――」と結婚を素直に祝えない葛藤が見え隠れし、幸せな雰囲気の中にもどこか寂しさや切なさが滲むシーンなどが描かれている。
また、フミ子がつつじの咲き乱れる公園に佇み、「記憶が消える前に、あの人に会いたい」と“別の家族の記憶”に対する複雑な願い・想いを浮かべているのも印象的で、その他にも、結婚式直前に誰かを待っているフミ子と太郎や、結婚式のスピーチで満面の笑みを浮かべる俊樹など、兄妹や登場人物たちの絆と、“記憶”を巡る物語の温かく柔らかな雰囲気が伝わるビジュアルとなっている。
また、本日4月11日(金)より六本木 蔦屋書店にて、今回解禁されたコンセプトビジュアルが展示されている。その写真をSNSに投稿すると「花まんま×六本木蔦屋書店」オリジナルブックカバーがもらえるキャンペーンも4月30日(水)まで実施中。
『花まんま』は2025年4月25日(金)より全国で公開
監督:前田哲
出演:鈴木亮平、有村架純、鈴鹿央士、ファーストサマーウイカ、酒向芳、六角精児、キムラ緑子
配給:東映
©2025「花まんま」製作委員会