早川千絵監督最新作『ルノワール』の場面写真が解禁された。
高齢化社会が深刻化した近い将来の日本を舞台に、75歳以上の国民に生死の選択を迫る衝撃的な物語を描いた『PLAN 75』から3年――。早川千絵監督待望の最新作『ルノワール』で綴られるのは、80年代後半の夏、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・フキの物語。主人公・フキを演じるのは多数の候補者の中からオーディションで抜擢された、驚異の新人・鈴木唯。役柄と同様 11 歳だった彼女の、真っ直ぐに大人を見つめる視線、この年齢ならではの自然な躍動感、時折見せる寂しげな表情など、スクリーン一杯に広がる瑞々しい演技に誰もが心奪われる。フキの母・詩子役に石田ひかり、父・圭司役にリリー・フランキーと、数々の映画賞を受賞してきた名優に加え、フキが出会う大人たちには、中島歩、『PLAN 75』に続き河合優実、そして坂東龍汰ら大ブレイク中の若手実力派俳優陣が出演する。
子供と大人の淡い境目をたゆたう少女のひと夏を描いた映画『ルノワール』。マイペースで想像力豊かな主人公・フキは、事情を抱えた大人たちと触れあう中で、11歳の小さな体に宿る“うれしい・楽しい”という感情をむくむくと膨らませていくが、時折見せる子供特有の残酷な一面や鋭い視線にどきりとさせられることも。早川監督は、少女が積み重ねていく感情のひだを細やかに描写すると共に、大人たちの人生のままならなさや、人間関係の哀感を温かなまなざしとユーモアを持って描き出した。観客は自分にも覚えのある子供ならではのひりひりとした感情と、今の自分に似た大人たちの孤独や痛みに共感し、激しく心を揺さぶられるだろう。
今回解禁された場面写真では、はじける笑顔が目を引くフキの姿をはじめ、母親が漕ぐ自転車の後ろで揺られる様子や、病室で父親と手を繋いで過ごす姿、クラスメイトと授業を受けているかと思えば、明かりが灯る夜の街で虚ろな視点を向ける姿など、さまざまな11歳の少女・フキの表情が捉えられている。また、フキが出会う久理子(河合優実)、御前崎(中島歩)、薫(坂東龍汰)の写真もあわせて解禁された。
『ルノワール』は2025年6月20日(金)より全国で公開
脚本・監督:早川千絵
出演:鈴木唯
石田ひかり、中島歩、河合優実、坂東龍汰/リリー・フランキー
Hana Hope、高梨琴乃、西原亜希、谷川昭一朗、宮下今日子、中村恩恵
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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