ガーディ

『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2015』

長編部門(国際コンペティション)

ガーディ
Ghadi
ダウン症の息子を天使に見せようと奮闘する父を描いた感動ドラマ。
音楽教師レバの息子ガーディはダウン症。毎日窓辺で父の歌声を真似て過ごしていた。これを騒音と感じた村の人々は彼を悪魔だと囃し立てるが、レバは、息子は村人の悪行を戒める天使だと嘘をつく。

7月19日の上映後、プロデューサーのガブリエル・シャムーンがQ&Aに登壇した。

『ガーディ』

―いろんな方が登場するが、意図的に登場させたのか
この映画のメッセージのひとつは違いを受け入れて認め合うということ。天使プロジェクトのチームは個性豊かな面々。レバノンでは18の異なる宗教の人たちが生活している。違いがあることを認めて受け入れる。

―(レバノンの)国内ではどんな反響あがったのか
2013年10月31日に公開され4ヶ月上映された。映画祭ではない、通常の映画館での上映で拍手が起きた。各誌のレビューも良いものだった。

―主演の方が脚本を書いているが、作品の成り立ちは
ジョージ・カッバスは脚本家であり大スター。ジョージが脚本を仕上げて持ってきて、私がプロデュースをすることになった。その後、監督のアミン・ドーラに持ち込んだところ気に入ってこのチームができた。

―この街をロケ地に選んだ理由と撮影中の様子は
バトルーンを選んだ理由はジョージの出身地だから。地元の人たち、自治体から多大な応援をいただいた。自分たちを描いている、自分たちの街の映画だと感じてくれて暖かく迎えてくれた。

―レバノンというと戦争のことが印象にあるが映画を作る背景にあるのか
レバノンはいまでは安定しているが、隣国では戦争が続いている。平和が続くようにという願いは含まれている。

―撮影、制作上で苦労したことは
もともと綺麗な場所だけど美術部ががんばってもっと綺麗にした。近くに大工がいたが、はっきり言ってそんな商売忙しくないのに営業妨害だと言い、「アクション」と言うといきなりノコギリを切り出す。そのたびに映画を撮りますと言いにいくことがあった(笑)

―カタールでは何を行ったのか
撮影は行ってないが、ポストプロダクションを行った。

―言語はアラビア語なのか。他の国では公開されているのか
レバノンで話されているアラビア語の方言。アラブ首長国連邦、エジプト、韓国で公開され、スペインが7月、ポーランドが8月に公開される。この後、オーストラリアのアラブ映画祭で上映が予定されている。釜山映画祭が国際的なプレミアだった。

―ガーディ役はどうやって決まったのか
ダウン症の子どもがいる学校や施設をまわって100人くらいに会った。最初に会ったエマニュエルくんに決まった。

2014年/レバノン、カタール/100分
監督:アミン・ドーラ
出演:ジョージ・カッバス、ララ・レイン、エマニュエル・カイラーラ、カミール・サラーム、ロドリグ・スレイマン、サミール・ユーセフ、キャロライン・ラバキ、ジゼル・ブエイズ

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